こんにちは。
『西』と『東』はドラクエの『みぎ』と『ひだり』で覚えたよ。
むったです。
皆さんは知らない間に借金が出来ていた事ってありますか?
…私はあります。
よく、「お金ってほんっと知らないうちに減ってくよねー!」なんて言いますけど、逆もあるんですよ。
「借金ってほんっと知らないうちに増えてるよねー!」
今回は、そんなアンビリーバボーなお話です。
20代で借金200万!?知らない間に出来ていた借金の正体は!?
青天の霹靂。
人生でそうそう使う機会のない言葉ですけど、私が人生で初めてこの言葉を使ったのは20代の夏でした。
当時勤めていたのは九州のとある田舎町。
実家の福岡から車で2時間ほどの炭鉱で有名な、娯楽はパチンコ屋しかないような山間の町です。
高校を卒業してすぐに就職し、当時のお給料は手取りで月に18万円ほどだったと思います。
ある日の休日、いつものようにスロットを打っていると突然の母からの着信。
なにかあったかな?
不思議に思って電話に出ると、なんと母が私が住んでいる町の駅まで来ているとのことでした。
母に会うのは実に2年ぶり。
たまには親孝行でもするかと、街でいちばんの高級なお寿司屋さんでランチを食べることにしたんです。
母が久しぶりに会いに来た衝撃の理由
どうしたの?
突然の訪問にびっくりしつつ聞いてみると、なんだか母の様子がいつもと違うんですよね・・・。
言いたい事があるけどなんだか言いづらそうに。
目の前のお寿司のガリばかりひたすら食べている姿に違和感を感じて「何か用があったの?」と聞いてみました。
すると・・・
あのね…。
・・・
・・・
ごめん!
あんたのカード使って、200万ほどお金借りてるの!!
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・は?
もう何がなんだかわけがわからず、とりあえず話を聞いたことをまとめると・・・
- 以前私が作っていた消費者金融のカードがあった
- それを実家に帰った時に忘れて帰ってしまっていた
- 見つけた母がお金に困っていた事もあり、つい使ってしまった
- 私はもう使っていないカードだったので今の今まで気付かなかった
と、こういうわけです。
(暗証番号はよくある「誕生日うんぬん」でサクッとばれてました。)
毎月きちんと返すつもりだったようなのですが、金利が高くなかなか元金が減らない・・。
最初は数万円しか借りていなかったのに「返済のためにまたお金を借りる」という事を繰り返すうちに、いよいよ首が回らなくなってきて、とうとう200万まで行ってしまったという事でした。
消費者金融で借金…親が借りたんだけど返さなきゃダメ!?
あまりにも想定外なカミングアウトだったので、この時はいろんな感情がとにかくすっぽりと抜け落ちちゃってました。
人って本当にぱにくると何も考えられなくなるんですね・・・。
こんな事は人生でもちろん初めての事だし、どうすればいいのかわからなかったんですけど・・・。
とりあえず母を責める気持ちは不思議となくって。
うち、子供のころから本当に貧乏で(笑)
それはもう笑えるくらいに貧乏でした。
バブルがはじけた影響で、それまで土地を転がして不動産でがっぽがっぽ稼いでいた叔父が多額の借金…。
毎年正月にはエコルセのお菓子とおもちゃを買ってきてくれたのに、ある年を境にぱったり姿を見せなくなりました。
いなくなった叔父の代わりに現れたのが借金取りです。
叔父の借金の連帯保証人になっていた父の元…我が家へ連日のように借金取りが来ていたのを覚えています。
結局自己破産をする事になったようなのですが、そこから貧乏生活まっしぐらです。
そんな中でも父も母も一生懸命兄と私を育てて高校まで行かせてくれたので、両親には本当に感謝しているんですね。
自己破産したとはいえ、その「ツケ」がまだまだ尾を引いているのは知っていたので、お金に困って使いこんでしまった事自体は別にいいんですけど…
ただ、一言最初に言って欲しかったなぁ・・・
こういう場合。
一番悪いのはカードを安易に放置して忘れてしまった私です。
キャッシングや消費者金融のカードって、名義人に支払いの義務が生じるんですよね。
両親にはとても支払えない事はわかっていたので、私が自分でどうにか支払うつもりではいましたが・・・
でも、こんな状況の人っているのかなとちょっと調べてみたんです。
私の場合とはちょっとケースが違いますが「名義貸し」と言って「お金はちゃんと返すからカードだけ作ってくれない?」なんて。
他人の名義でカードを作って借金をしてとんずら…なんてケースも多いようです。
本来お金の貸し借りは名義人と金融会社の間での契約。
支払いはあくまでも「名義人」に責任があります。
また、カードを他人に貸すという事は、契約違反ともなるようです。
カード契約時に「他人にカードを貸さない」などという契約の元にカードを作っているので、カード会社が何かアクションを起こせば、カードを貸した方も何らかの形で罪になる事もあるのだとか!
キャッシングのカードって簡単に作れちゃいますけど、取り扱いや使用は本当に「ご利用は計画的に!」なんですね…。
年収300万で借金200万って返済できるの?
・・・と、こうして知らない間に出来てしまった200万円という借金。
当時はまだグレーゾーン金利の時代だったので金利も20%以上。
200万という金額では利息もかなりの金額でした。
母に聞いたところ、月に7万ほど返しているけれど、そのうちのほとんどが利息で元金は月に2万円ほどしか返せていない様子…。
私の手取りは18万円でしたが、実は私にも別のところに借金が・・・。
トータルすると合計で270万円ほど…!
このままじゃいつまでたっても元金が減らないどころか、払えなくてマイナスになる・・・
そうして私がとったのが「任意整理」という道でした。
任意整理とは、ざっくりというと、お金を貸した人と借りた人が話し合って「借金を返せる額まで減らす」方法です。
裁判所を挟まずに、借金の当事者同士で話し合いをして型をつけます。
当事者同士と言っても、司法書士さんや弁護士さんに間にはいってもらってやり取りをするので安心です。
グレーゾーンでの金利という事もあり、過払い金として多少借金を減らせるかもしれないと聞き、思い切って弁護士さんに相談したんです。
弁護士さんってなんだか怖いイメージだったので、ひとりで弁護士事務所へ行ってやり取りをするのは本当に緊張しました…。
弁護士さんに相談して、カード会社と話し合いをしてもらった結果、借金は180万程まで減額!
それを月々に返せる無理のない額で3年かけて返済しました。
20代で借金200万が知らない間に出来ていた悪夢のような本当の話
この時につくづく感じたことは「カードってほんとに怖い!」に尽きます・・・。
カードを機械に通すと魔法のようにATMからお金が出てくるので「借入限度額」が「貯金額」みたいに思えてきちゃうんですよね・・・。
借入可能額後20万か。
よし、あと20万円は使えるのね。みたいな(笑)
もう、ほんとにこわい。
この1件で借金返済後はクレジットカードは極力使わないようにしていました…。
皆さんも、カードの管理はしっかりと気をつけてくださいねー!